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世界的な庭師とコミック系イラストレーターで描いた豪華版

| 2016年07月02日 22:00 | 吉村正臣 |

Vincent Gravé  ヴァンサン・グラヴェ (フランス)

Un grand jardin
庭づくりの12か月

jardin表紙

フランス語 翻訳付
出版社:Cambourakis

世界的な庭師、ランドスケープデザイナーの筆者:ジル・クレマンと、コミック出身のイラストレーター:ヴァンサン・グラヴェの顔合わせで生まれた大型絵本(30×42cm)。
ヴァンサン・グラヴェ(1973年生まれ)は、フランス出身。European Graphic Designのディプロマ取得後、コミックの世界で活躍します。2000年フナックBDコンクールで第1位に選ばれます。翌年のコミック Relayerがヒットし、第4巻まで出版されています。2009年コミック Petites Coupuresで、コニャック・ポラール・フェスティバル賞を受賞。2013年には、ライブでミュージシャンと共演し、デッサンするイベントMotor Hotelに参加。今回、絵本分野へ初進出。活躍の領域を広げています。

またジル・クレマンは、パリのケ・ブランリ美術館の庭、アンドレ・シトロエン公園の作成者。彼の初めての絵本です。植物、生物への造詣と深い愛情が感じられる1冊。庭師として、12か月の庭の楽しみ、植物や生物が精一杯生きる姿への喜びを感じます。細かく描写された絵本のイラストの中に、ジル・クレマン本人と思われる庭師の姿があります。ぜひ、見つけてください。

すばらしい画集です。どの絵もどの絵も、目をこらして、細部まで見入ります。畑、そこに植わる植物、根、秋になり、さまざまなキノコ、冬の雪景色が精密画のように描かれますが、その中に、想像の物語が入り込みます。庭師が作業し、楽しみ、未来と接触する姿が小さく描かれています。菜園のすばらしさとともに、自然破壊も精密に表現されます。細いペンで描き、PCで色づけしたよう。驚くほど、よく描き込むことが感動させる入り口でしょうね。

≪翻訳の一部≫    翻訳:泉 りき

「5月 庭」

地球上に、人間がこしらえた最初の庭には、野菜とくだものがあった。食糧にする農産物の栽培だった。それは人間が定住するようになってできた。かつては移動しながら暮らしていたから。
移動生活をする人たちは、庭を持たず、自然の中で育つ野菜やくだものを探しに出かける。定住するようになると、野菜やくだものの種や苗を探しに出かけ、庭にまき、土に植える。庭とは、塀で囲まれ、目の届く場所である。昔は、種や苗も自然の中で探し、摘んでいた。自分たちの村の近くや、遠くへ出かけたときに。今では、お店に買いに行くのだが。

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