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絵の概念をこえ、自由に思いつくまま描いています

| 2017年06月30日 09:00 | 吉村正臣 |

Květa Pacovská  クヴィエタ・パツォウスカー (チェコ)

LE MONSTRE AUX YEUX DE FEU
ぼくの怪獣くん

LE MONSTRE AUX 表紙

フランス語 翻訳付
出版社:Minedition

クヴィエタ・パツォウスカーは、チェコ出身のイラストレーター。まもなく90歳ですが、意欲的に創作を続けています。プラハの応用美術学校に入学し、キュービズムやバウハウス思想にふれました。鋭敏な色感と自由な発想で、絵本のほか、絵画や立体を制作しています。1983年ブラチスラバ国際原画展(BIB)金のりんご賞、1992年国際アンデルセン賞画家賞など、国際的な賞を多数受賞しています。

自分だけの怪獣がほしい主人公の少年リッキ。怪獣など手に入れられないと両親に言われますが、ある夜、ほしかった怪獣が部屋にやって来ます。怪獣は大きくなったり、小さくなったり自由自在。リッキの望み通り強くて、泳いだり、飛ぶこともできます。部屋で暴れ回るリッキと怪獣ですが、ついには外へ出かけます。絵本に登場する怪獣は、こどもの夢であり、理想の相棒なのでしょう。

子どもの絵のように、自由に思いつくまま描いています。誰でも描けそうだ・・・という人も出てきそう。ですが、自由に描くほど難しいことはありません。しかもこの絵はよく考えて描かれています。怪獣の体、顔、足先まで形が明確に描かれています。線も意図して計算どおり引いています。これは大人の仕業。とくに、色彩のバランスが、上手ですね。赤、グリーンが白地をバックに鮮やかです。所々、銀で光る印刷があります。絵の概念をこえた作品です。このような作風にチャレンジしてみませんか。

≪翻訳の一部≫   翻訳:泉りき

「怪獣がほしいな。モフモフで、すばしこくて、強いのがいいな。空を全速力で飛んで、泳げてさ。ぼくの命令で、小さくなったり、大きくなったりするんだ」リッキが言う。
「そんな都合のいい怪物なんて、いないわよ」とお母さん。「そうさ、いるわけないよ」とお父さん。それでもリッキは言う。「いや、ぜったいいるよ!」

リッキがベッドに行くと、誰かの声がした。「だったらボクを見つけてごらんよ!」
リッキは真っ暗な中、耳をそばだてた。「ここだよ」またさっきの声がした。
リッキはベッドの下をていねいにさわってみる。「見つけた!ここだろ」リッキは大きな声で言う。

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