ヨーロッパの一流イラストレータ イタリア、フランス、ベルギー、ドイツで活躍中のアーティストを紹介
   
SSL グローバルサインのサイトシール
 

仏雑誌Télérama「地球温暖化をめぐる詩的で楽しい物語」と絶賛

| 2016年09月11日 04:18 | 吉村正臣 |

David Sala  ダヴィド・サラ(フランス)

Folles saisons
夏冬春秋-おかしな季節

folles表紙-650

フランス語 翻訳付
出版社:Casterman

フランス・リヨン近郊の街デシーヌ出身。幼い頃から絵を描くことが好きでした。コミック作家チロ・トータの家が近く、直接絵の手ほどきを受けたそうです。リヨンにあるエミール・コール美術学校に入学。卒業後は、SF、推理小説などの本の表紙デザイン、イラストレーションで活躍し、その後、絵本の世界へ入ります。2000年、作品Le Début et la finで、セリニャン・コミックフェスティバル新人賞を受賞。コミックの世界でも活躍しています。現在はストラスブール在住。

春夏秋冬の順で、四季はめぐります。ところがある年のこと、こんなルールに従いたくない!と、夏は秋をすっ飛ばし、冬のもとへ。その結果、自然も動物も人間も、地球では大混乱。当初は心配そうに見守っていた春と秋も、その混乱をさらに大きくしてしまいます。四季を四人の兄弟に見立てた、冒険の結末を描きます。

静かで詩的な、美しい絵です。日本画のような澄んだ風景が展開します。しかし、不思議な絵が随所にあります。人のシルエットを使いながら、別の風景を挿入し、異なる次元を、一枚の絵の中に描いています。原風景と空想風景の一体が、不自然さがなく、むしろ物語性を高めて描かれています。画面は不透明水彩絵の具でしょう、しっかり塗られ、重厚な画面となっています、デッサン力もしっかりしています。ブルーにオレンジ色がキレイです。

≪翻訳の一部≫    翻訳:泉 りき

当然のことながら、季節は続いていた。いつも同じ順番で。春・夏・秋・冬と。冬が終わると、また春が訪れた。こうして再び、季節はめぐった。だがあるとき、夏がきまぐれな態度をとった。
夏はもともと移り気だ。猛暑のせいで、夏は怠惰になり、あくびをする。誰だってわかっている。ぐうたらな態度が原因で、災難が起こることを。
「あーあ、ほんとつまんない。何度も何度も、いっこうにかわり映えせず、秋を待つ以外、することはこれしかないのかね」夏は不満を口にし、またあくびをした。
「もううんざりさ。秋をすっとばして、冬のところに行こうかな」夏のこの一言が、とんでもない事態を巻き起こすことになる。

folles2-700folles4-700folles8-700folles10-700

この絵本のお求めは:http://illust-euro.ocnk.net/product/317