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イラストレーションではなく、美しいお料理の写真集

| 2017年01月31日 04:10 | 吉村正臣 |

Jean-Luc Rabanel ジャン=リュック・ラバネル(料理)
François Lefebvre フランソワ・ルフェーブル(写真)

Rabanel
料理写真集 ラバネル

rabanel表紙

フランス語
出版社:rouergue Silvie Aries(文)

本の寸法:33.6×2.5×22.6 cm
ページ数:224ページ

ジャン=リュック・ラバネルは、南フランス・アルルを拠点に活躍する、フランス料理界のカリスマ的存在です。1995年フランス料理の発展に貢献した人に贈られるMaître Cuisinier de France (メートル・キュイジニエ・ド・フランス)を受賞。喜びや驚きで、心を揺さぶる料理 cuisine émotionこそ、彼のめざすコンセプトです。 写真家のフランソワ・ルフェーブルは、プロヴァンスで活動しています。映画やテレビの撮影が中心ですが、ジャン=リュック・ラバネルの料理に魅せられ、2冊の写真集に参加しています。

アルルにあるジャン=リュック・ラバネルのレストラン、アトリエ・ド・ジャン=リュック・ラバネル Lʼ Atelier de Jean-Luc Rabanel(http://www.rabanel.com)は、有機栽培農法でできた野菜や食材を使用したレストランです。ミシュラン、ゴー・エ・ミョーなどのレストランガイドでも高い評価を得ています。野生動物の楽園として知られるカマルグに、自身の農園をかまえ、そこでとれた食材が、料理に使われています。

あまりにも美しい写真が続々あらわれるので、コレクションに加えました。かつて、料理写真と言えばお皿やお箸も画面に入れ、お料理全体を撮りました。婦人誌『家庭画報』にはそんな写真が掲載されています。が、これは、料理のある一部にピントを合わせ、他はぼやけています(最近はそのような撮り方も多い)。お皿の形もわかりません。でも、素材や質感が力強く表現され、食材の鮮度がとらえられています。なんとおいしそうなのでしょう。本の編集も見事。押さえられた色彩で料理を引き立て、また、構成もダイナミック。すばらしい。

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