ヨーロッパの一流イラストレータ イタリア、フランス、ベルギー、ドイツで活躍中のアーティストを紹介
   
 

強いメッセージを込めながらも、静かな美しさを持っている

| 2017年11月21日 14:20 | 吉村正臣 |

Aline Bureau アリンヌ・ビュロー(フランス)

1971年、フランスのオルレアン生まれ。パリに住んで制作活動をしています。
エスティンヌ美術デザイン学校でグラフィックを学んだ後、パリ装飾美術学校で版画の勉強をしました。最初は新聞雑誌や、広告の仕事をしながら、イラストレーションを描きはじめました。そして1996年から、子供向け絵本のイラストに専念すると決め、今日に至っています。 彼女の描くイラストは、しばしば夢であり詩にたとえられます。
(この絵本は絶版です)

絵本のほか、フランスの有名全国紙リベラシオン、ル・モンド、CBニュース、雑誌マリー・クレール、レ・ザンロックなど多数にイラストを提供。また出版社Flammarion, Sarbacane, Lito, Tourbillon, Seuil, Gallimardなどから多くの絵本を出版しています。
特にご紹介したいのはこの3作。ル・モンド紙に掲載されている作品。新聞掲載の絵として優れた作品と思います。

媒体により、また目的により絵を描き分けることは、イラストレーターなら当然行われることです。さまざまに描ける器用さが求められるのですが、その技術の基盤には、しっかりした絵が描ける力が必要ですね。この作家は、(1)で紹介した絵本のように板に絵の具を盛り上げるように描きながら、一方で、この絵のように黒とグレーの階調で作品を作る。しっかりした絵ですよね。この表現の落差がプロの仕事とかな、と思います。
どの絵を見ても、デッサン力があり、しっかりした描写力です。女性の絵、顔、首、肩の骨組みが正しく構成され、光の入り方による人体の立体や存在が表現されています。また。森の絵は、手前左右の木が前景となり、中景に座る男生と机、遠景に兵隊、その背景に木々とその隙間。森の深さを計算して描いています。

全体を占める緑の色は、いろんな色を重ねて作り、男性の奥を明るくして男性を強調。周辺を暗くすることで、奥行きを出し、静かで思索にとんだ絵にしています。

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パリで見つけた絵本ショップは:http://illust-euro.ocnk.net