ヨーロッパの一流イラストレータ イタリア、フランス、ベルギー、ドイツで活躍中のアーティストを紹介
   
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「ボローニャ国際絵本原画展 2006」開催!

| 2006年04月05日 17:09 | 吉村正臣 |

3月27日から30日まで、イタリア・ボローニャ・フェア・センターで開かれ、出版社、バイヤー、たくさんのファンでにぎわいました。

●メイン・エントランスを飾る入選作品展−

「絵本のための絵」というより「アート性」が強くなってきた。

物語にそった絵から、一点のタブローとして、優れた絵が多くなったと思いました。また、画材や画法上も、たいへんシンプルで軽く、さわやかな表現方法になっていました。時代的な流れなのでしょうか。

作家では、特別展示された、アリ・レザ・ゴルドウジャン氏を筆頭に、イラン作家がいい作品を出していました。昨年の「ブラチスラバ世界絵本原画展」(NO.5参照)でも会場を圧巻していましたが、ここでも力のあるところを見せていました。
地元イタリアの作家も例年どおりいい作品を並べ、また日本の若い作家たちが、堂々と主張のある作品を並べていました。
アリ・レザ・ゴルドウジャン氏の作品

●イラスト・ユーロからは4名が入賞。

今年は、ジャンニ・デ・コンノ(イタリア)、クリスティーナ・ピエロパン(イタリア)、ニコレッタ・チェッコーリ(サン・マリノ)、クリスティーナ・アンドレス(ドイツ)が入選しました。
ジャンニ・デ・コンノ、クリスティーナ・アンドレスは3年連続、クリスティーナ・ピエロパンは2年連続の入選となりました。

クリスティーナ・アンドレスの作品                   ジャンニ・デ・コンノの作品
クリスティーナ・アンドレスジャンニ・デ・コンノ
ニコレッタ・チェッコーリクリスティーナ・ピエロパン
ニコレッタ・チェッコーリの作品                 クリスティーナ・ピエロパンの作品

●見本市会場—イタリア、フランス・ブースは大盛況。

出版社ゾーンは25号館から30号館まで。25号館,26号館にイタリアの出版社が連なり、29号館に、フランス、南米の国々、イラン、ポルトガル、ハンガリー、ロシア、スロバキアなど優れた作家の出版を手がける、出版社が集まっていました。
多くの人が行き交い、各ブースに展示された絵本を手に取っていました。
そんな人混みの中、作品をプレゼンテーションするためにカルトンを抱えて目当ての出版社をめざす若者が行き交っていました。この姿は、年々多くなっているように思いました。 かつては、別棟で、絵本の販売をしていて、日本では手に入らない物がたくさん入手できましたが、それがなく寂しい限りでした。


●会場内を大きく飾ったイラスト・ユーロ作家たちの作品

各書店のブースには、他の作家たちの絵本が数多く展示されていました。さらに各ブースのもっとも見映えのする場所に大型パネルや電照で飾られていたのが、イラスト・ユーロ作家たちの作品でした。
ベルギー・フランドル地方を代表する出版社De Eenhoorenのコーナーには、カレル・クヌーのイラストが、台湾の国際的絵本出版社GRIMM PRESSのタイトル・イラストは、エヴァ・モンタナーリによるものです。スペイン・カタロニアのイラストレーション協会APICは、マリオナ・カバサの 作品を展示していました。
カレル・クヌーの作品         エヴァ・モンタナーリの作品      マリオナ・カバサの作品
カレル・クヌーエヴァ・モンタナーリマリオナ・カバサ

会場の外でも、うれしい驚きがありました。斜塔で有名なピサの国際空港では、案内表示のモニターに、ステファノ・デッリ・ヴェネーリのイラストが登場。トスカーナ空港会社のために彼が提供した一点でした。

会場で彼にその話をすると、たいそう喜び、最近の作品を見せてくれました。イタリアのファッション・ブランドであるジャンニ・ベルサーチやハーレー・ダヴィッドソンのために制作した作品は、丁寧な仕事ぶりが際だっていました。

ステファノ・デッリ・ヴェネーリさん

●ヨーロピアン・イラストレーターズ・フォーラムの
カクテル・パーティに招待されました。

ヨーロピアン・イラストレーターズ・フォーラム(European Illustrators Forum 略称EIF)は、ヨーロッパ15カ国・19のイラストレーター協会をまとめるネットワークです。毎年ボローニャ・ブックフェアにもブースを持 ち、所属作家たちの交流の場となっているほか、ブックフェア本部が会期中に主催するミーティングにも、作家たちは積極的に参加し、発言しています。
なかでもEIF所属団体のひとつ、イタリア・イラストレーターズ協会は、期間中EIFの中心的役割を果たしています。代表をつとめるのは、イラスト・ユーロの作家ジャンニ・デ・コンノです。

3月29日(水)午後5時からは、会場内でEIFのカクテル・パーティが開催され、事前にもらった招待状を手に、私たちも参加。
イラスト・ユーロの作家たちとの、1年ぶりの再会を喜び合いました。
時間前からパーティ参加者が集まりだし、人でいっぱいになりました。ジャンニ・デ・コンノは、パーティのホスト役として、存在感を示し、彼のもとにはさまざまな人たちが集まります。

スペインのハビエル・ザバラも、たくさんの人たちに囲まれていました。昨年より、主要なイラスト レーション賞を連続して受賞したからです。その栄誉をたたえて、出版社bohem pressは、彼のイラストをラベルにした発泡性の白ワインを限定制作。そのうちの一本を私たちにと、プレゼントしてくれました。
オクタヴィア・モナコと、偶然出会いました。黒を基調とするエキサイティングなファッションは、他に類することなく、大物ぶりを漂わせていました。
「パーティだから、大いに楽しんで!」と知らないイラストレーターが陽気に声をかけてくれる、肩の張らない楽しいパーティでした。

イタリアでは、イラストレーションのサマースクール。
イラスト・ユーロの作家たちが講師として参加します。

5月から夏にかけて、イタリア各地でイラストレーションを学ぶサマースクールが開催されます。講師を務めるのは、ヨーロッパで活躍する有名イラストレーターたち。
エミリア・ロマーニャ州リッチョーネとマルケ州マチェラータで開催されるスクールでは、イラスト・ユーロの作家たちが多数、講師として参加します。

●エミリア・ロマーニャ州リッチョーネ
「イルストリッシーミ」プロジェクト
www.villafranceschi.it
オクタヴィア・モナコ(2006年5月5日〜7日)
エヴァ・モンタナーリ(2006年5月19日〜21日)
さらに2006年プロジェクトの一環として、エヴァ・モンタナーリの展覧会が市の名所であるCastello degli Agolantiで5月19日から1か月間開催されます。

●マルケ州マチェラータ
「リブリアモッチ イラストレーションとライティングコース」
www.libriamoci.com
エヴァ・モンタナーリ(2006年7月17日〜22日)
ハビエル・ザバラ(2006年7月24日〜29日)
カレル・クヌー(2006年8月7日〜12日)

カレル・クヌー