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あらすじが書いてある以外、テキストがないBD(バンドデシネ)絵本。

| 2019年04月15日 09:36 | 吉村正臣 |

Étienne Chaize エチエンヌ・シェーズ(フランス)

Hélios
太陽神・ヘリオス

1ページ目にあらすじが書いてある以外、
テキストがない
あらすじ=翻訳付

出版社:Editions 2024

 

イラストレーター、グラフィックデザイナーのエチエンヌ・シェーズは、フランス・リヨン出身(1984年生まれ)。ストラスブール装飾美術学校をで学びました。卒業後、絵本、コミック、アルバムのカバーデザイン、ナイキのTシャツ、雑誌の表紙デザインなど、ソフトウェアphotoshopを駆使し、さまざまな分野で活動しています。葛飾北斎や三宅一生などの名を挙げ、日本文化の影響を受けたそうです。いつか日本のデコトラのような、トラックの外装をすることが夢だとか。

「あらすじ」を読んだだけでは、物語はわからないかもしれません。少し補足して解説します。
太陽は昇り、沈む。ところが太陽は沈んだままで、世界はどんどん闇に包まれていきます。そのせいで王国は衰退し、滅亡寸前に追い込まれます。そこにひとりの旅人が訪れ、太陽に本来の周期を取り戻してもらうよう、頼みに行くべきだと王を説得します。太陽の光と暖かさを求め、果てしない旅へと向かう王とその民たち。しかし待っていたのは過酷な運命でした。さまざまな困難を乗り越え、太陽神・ヘリオスにいる場所にたどり着き、王国は平安を取り戻します。

写真撮影をし、PCに取り込み色や形を描き、多数の人物は、イラストレーターで線書きし色を入れているよう。深い闇の中の黒からブルーに移る色合い、も微妙なグラデーションは、広大で、自然な空間が描かれています。そして太陽の強い光に照らされたオレンジ色の見渡す風景が眺望できます。旅をする多数の人間が小さく描かれます。さまざまな動作が図式化され一種のゲームのような表現法。なかなか面白い作品です。発光するワイヤーフレームが、この絵を非常に新しく見せます。BD(バンドデシネ)のジャンルに入るのでしょうか。

<翻訳の一部>  翻訳:泉 りき

かすかに震える夜、地平線へと沈んだ太陽は、凍りついたまま動かない。
深まる闇の中、王国は衰退の一途をたどっていた。
このままだと、滅びてしまう。ある日のこと、ひとりの旅人が宮廷を訪れた。
太陽に再び周期を取り戻してもらわねば。
そのための嘆願に行くべきだと、旅人は王を説得する。

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