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都会に住むワニの、本当の仕事は? 文字のない絵本です。

| 2019年09月28日 23:18 | 吉村正臣 |

Mariachiara Di Giorgio  マリアキアラ・ディ・ジョルジョ(イタリア)

Profession crocodile
はたらくワニ

文字のない絵本
出版社:Les Fourmis Rouges

 

イラストレーターのマリアキアラ・ディ・ジョルジョは、ローマ出身(1983年生まれ)。ヨーロッパ・デザイン学院ローマ校で学んだのち、パリ国立高等美術学校(ボザール)に留学します。在学中より広告や映画のためのストーリーボードの制作に携わります。2010年-2011年、イタリアのアニメーション映画The dark side of the sunのメーキングで、背景作家を務めます。その後、イタリアの大手出版社から絵本を出版。2015年と2016年、ボローニャ絵本原画展で入賞しました。

都会で暮らし、働くワニの一日が描かれます。会社員のように朝起きて身支度をし、たっぷり朝食を食べ、満員の地下鉄に乗り、仕事場へ向かいます。途中、花屋に寄り、知り合いの食料品店の主人にあいさつし、肉屋さんでローストチキン(昼食?夕食?)を買います。建物の入口で、花束を女の子にあげて、どんどん中へ。さるたちのいる前を通り過ぎ、ロッカールームへ。仕事着に着替えるのか、と思いきや、着ていた服を脱いで、入っていったのは…動物園の水族館でした。ワニの仕事は、そこで一日数時間寝そべって、訪れた人に見てもらうことでした。

アカデミックな絵の上手な人です。建物のパース、そこにいる人々の体のサイズ、骨格、光の入り方など、何気なく描いていますが、デッサン力、描写力の優れた才能を示しています。吸水性のある用紙に水彩絵の具で描いているようで、とてもていねいです。動物園のサルの檻の絵がありますが、鉄の格子、その手前と奥を、色の強弱、絵の具の濃淡、遠近法で、みごとに描いています。イタリアやフランスを思わせる町並みや生活のシーンが、さわやかな色合いで描かれて楽しいです。

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