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ジャック・プレヴェールの、月に魅了されたお話です。

| 2023年07月06日 05:00 | 吉村正臣 |

Jacqueline Duhême ジャックリーヌ・デュエム (フランス)

l’opéra de la lune
お月さまのオペラ

フランス語・抄訳付
出版社:Gallimard Jeunesse

 

ジャック・プレヴェールのお話に、フランスで有名なジャクリーヌ・デュエムが絵を描きました。

ジャクリーヌ・デュエムは3歳でクレルモン・フェランの美術学校に入学。20歳で画家アンリ・マチスの助手となり、彼女は「私は偉大なる師匠のもとで全てを学んだ」と語っています。
マチスのおかげで20世紀の偉大な詩人たち、ポール・エリュアール、レイモン・クノー、ブレーズ・サンドラールらとも親交を結びました。特にジャック・プレヴェールとは固い友情で結ばれ一緒に仕事をし、個性的で生き生きとした、色彩豊かな詩的で幻想的なスタイルを発展させていきました。児童書の挿絵の先駆者でもあります。

ジャック・プレベール (1900~1977)
パリ近郊生まれの詩人。自由・正義・幸福のテーマに、時には皮肉で激しく、時にはやさしく美しく歌いつづけた。
平明な言葉による詩は、フランスの子どもから老人まであらゆる階層に愛され、中でも詩集「パロール」は有名。シャンソンの「枯葉」や「バルバラ」の作詞者。映画のシナリオライターとしても数かずの名作を残している。「天井棧敷の人びと」はその代表作のひとつ。

物語は、両親がいない悲しい男の子。大人たちから変わった子だと思われていたが、大人たちに月のお話を話だします。この子は、月に行って遊んでいたので…。月での素晴らしい話、月にいるパパやママのこと、そして月で繰り広げられるオペラのこと。聞いている大人たちを困惑させますが、次第に少年のお話に引き込まれていきます。

<抄訳の一部>

むかしむかし、あるところに、あまり幸せではない少年がいました。
住んでいるところには、あまり日が当たりません。
お父さん、お母さんは亡くなっていました。

名前はミッシェル・モラン。眠りながらとてもよく笑います。
“月の子”と呼ばれていました。なぜなら、お月さまを見るとニコニコするからです。

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