フランス18地域の民話を採取、現代によみがえりました。
| 2026年07月18日 05:00 | 吉村正臣 |
Tour de France multicolore des contes sur le dos d’un âne
ロバに乗って、民話のよるフランス巡り

フランス語:翻訳付
出版社:RUE DU MONDE
ベルトラン・デュボワは1972年、パリ近郊に生まれ。パリのECV(職業デザイン学校)を卒業後、当初は報道機関、広報会社で働き、その後フリーに。他の作家達の文章や言葉からインスピレーションを得て、色彩豊かな世界を創造。絵画芸術の影響を受けており、印刷メディア、児童書出版、イラストレーションなど、幅広い分野で活躍。様々な出版社から約30冊の児童書を出版。パリ在住で、グラフィックデザイナーや写真家とスタジオを共有しています。また、絵画の指導にも時間を割いています。
この本の絵も、ノスタルジーをかもしながらも、厚塗りの、たくましい画風となっています。
143ページの、文章の多い本です。翻訳を付けましたので、物語も読んでいただけます。
海外領から、フランス北部、ロレーヌ、オーヴェルニュ、プロヴァンス、ピレネー山脈、コルシカ島など様々な地域を巡り、移民家族や過去の記憶によって遠い昔から伝わる物語が息づく街にも立ち寄る、物語集。
フランスの慈善団体「セクール・ポピュレール」との提携による、2006年「連帯の夏」ブックス企画の一環として刊行されました。
民話を、今に生きる文章にしたのは、3人の作家たち。
ダニエル・ロモンは物語作家で、方言の研究者でもあった。2026年4月に71歳で死去。
カトリーヌ・ジェンドリンは、イタリア、スペイン、トルコ、チュニジア、アルジェリアなどを旅して、物語を描いている。
ピエール・デリーは、「言葉に味わいがあれば、耳はそれを喜んで味わうことができる」と言う作家。
≪翻訳の一部≫ 翻訳:南乃 まあ
アンヌとジャケ
ブルターニュの物語
シェーヴル岬を散策すれば、荒々しい断崖に出くわすだろう。そこでは、毎朝、ヒース(エリカ)が風に乗って舞い、下の岩に打ち付ける荒々しい波を見る。断崖の上を蛇行する小道は、若者の足を駆り立て、走り出したくなるような気分にさせる。
かつて、この崖の頂上、紫と緑の荒野が広がる風景の中に、石造りの壁とスレート屋根を備えた2軒の家が、並んで建っていた。陸側を向いたこれらの家の正面には、真ん中にドアがあり、その両脇には窓が並んでいた。
しかし、この2軒は混同されることはなかった。1軒目は青灰色のシャッター、2軒目は灰青色のシャッターを付けていたからだ。




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