静かで、あたたかく、典型的な絵本でしょう
| 2026年04月28日 05:00 | 吉村正臣 |
The Fan Brothers ファン兄弟(カナダ)
フランス語:翻訳付
出版社:Little urban
作者は、カナダ出身の兄弟、エリックとテリー・ファン。オンタリオ美術デザイン大学の卒業生で彼らの作品は、伝統的な技法と現代的な技法を融合させたもので、インクや鉛筆とデジタル技術を組み合わせている。2016年に「ファン兄弟」というペンネームで作品を発表し、以来、活躍してきた。2020年カナダ総督文学賞児童文学部門(イラスト付き)を受賞。
物語は、毎週土曜日のように両親と公園を散歩していたルイーズは、急いで「雲売り」の店に行き、一番シンプルな雲を選んで家に持ち帰りました。彼女はその雲をミロと名付け、きちんと世話する方法を学びたくて説明書を読みました。ところが、雲はあっという間に大きくなり、ついにはルイーズの部屋全体を覆い尽くしてしまいました。すると雷雨が降り出し、ルイーズは最後の指示を忘れていたことに気づきます。「雲を狭い場所に閉じ込めてはいけません」と記載されていた。そこで・・・
心温まる静かなイラストは、私たちを、ノスタルジアのある安心感あふれる英国風の小さな町の世界へと誘います。鉛筆とデジタル技術を巧みに組み合わせたイラストは、最初は繊細な色彩で描かれていますが、物語が進むにつれて、徐々に彩度が落ちていき、雲が閉じ込められたことへの怒りを表現する場面では、象徴的に黄色(ルイーズの服といくつかの物)だけが白黒の背景に浮かび上がります。発想も面白いし、懐かしい絵です。
≪翻訳の一部≫ 翻訳:南乃 まあ
ルイーズは毎週土曜日に両親と散歩に出かけていた。
それは土曜日だった。
土曜を過ごすのに、公園ほど最適な場所はない。そこには売店や噴水があり、大きな木々の木陰でゆったりとできる。
ルイーズは「雲の商人」のもとへ真すぐに走っていった。
ほとんどの人は、真新しいメリーゴーランドや人形劇の会場へと急いでいた。
雲は少々時代遅れだったが、ルイーズにとってはそうではなかった。
雲が風に乗って踊っていた。丸くてふっくらとした雲もあれば、
か細くて、はかなそうな雲もあった。そこにはオウムやウサギ、魚、そしてゾウがいた。
でも、ルイーズはごく普通の雲を望んでいた。




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