ニコレッタの初期の小作品。猫を主人公にした6編の童話。
| 2026年04月03日 05:00 | 吉村正臣 |
Nicoletta Ceccoli ニコレッタ・チェッコリ (サンマリノ)
Sei fiabe di gatti
6つの猫の物語

イタリア語:翻訳付
出版社:Mondadori
イラストレーターのニコレッタ(1973年生まれ)は、イタリア内にある小国、サンマリノに住む、人気作家。イタリア・ウルビーノの州立美術学校(映像アニメーション学科)を卒業。ブラチスラバ世界絵本原画展、ボローニャ国際絵本原画展入選。イタリアのアンデルセン賞で、最優秀イラストレーターに選ばれました。また米国コミュニケーション・アーツ優秀賞を受賞。フランスの3Dアニメーション映画『La mecanique du couer』のキャラクターデザインを担当。2022年にはヴェネツィア・ビエンナーレに参加しました。少女のファンタジックな世界を描いています。イラスト・ユーロも多くの作品を取り上げています。
この6編の童話を編集したのは、フランチェスカ・ラザラート。数多くの民話集を編集し、大衆文学や児童文学に関するエッセイを執筆。ローマ在住で、庭と5匹の老猫と暮らしています。
猫を主人公にした6編の童話が、短く、しかも楽しく編集されて掲載されています。
「長靴をはいた猫」シャルル・ペロー / 「食いしん坊の猫」 スコットランド
「ディックの猫」イングランド / 「粉屋の息子と子猫」 イタリア
「クヌレ・ムレ」ノルウェー / 「猫とねずみの共同生活」 グリム兄弟
この絵本は、ニコレッタの20才代後半の作品です。現在の作風と違い、年少の子ども達向けの作品となっています。とてものびのびと、シンプルで、物語の内容をわかりやすく紹介しています。きれいな線、それにしっかり塗ったきれいなグラデーションを持つ色彩。とてもていねいに描かれています。どこか、特に人物の顔の雰囲気に、今の彼女の作品を忍ばせます。全編通じ、色彩や調子が一定で、小型の絵本ながら、高品質な作品となっています。
≪翻訳の一部≫ 翻訳:南乃まあ
長靴をはいた猫 フランス(シャルル・ペロー)
昔々、貧しい粉屋が3人の息子に全財産を残しました。粉屋、ロバ、そして猫です。
長男は粉屋を、次男はロバを、そしてハンサムで優しい末っ子は猫をもらいました。
「兄たちは、相続した財産で生計を立てられるだろう」と少年は思いました。
「でも、ボクはどうすればいいんだ? 結局、飢え死にしてしまうだろう。」そして、彼は落ち込んだ様子で猫を見つめました。
しかし、猫も彼を見つめ、こう言いました。「ご主人様、ご心配なく。私の足に合うブーツと丈夫な袋さえ用意してくだされば、きっとご主人様の幸運をお手伝いいたします。」
粉屋の息子は、その袋とブーツが何に使うものかはわからなかったが、それらを猫に渡しました。すると猫は、大きなウサギ小屋に横たわり、まるで死んだかのようにじっと動かなくなりました。




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