今年の「ボローニャ国際絵本展」から選んでみました。
| 2016年04月20日 10:00 | 吉村正臣 |
2016年は、スケールの大きな、斬新で新進気鋭の作品はなく、どれもが過去の作風を踏襲したようなもので、期待はずれでした。「絵本や児童書向けの絵は、こうあるべき」として、小粒で安定した作品を選んだ選者の問題かもしれない、もしくは、描き手が自分で枠をつくったのかな?
マンガから、ファインアートから、民俗画から、テキスタイルから・・・さまざまな画風を大胆に取り入れ、絵本画をリードしてきた。が、今回は、保守的思考しかない。街の本屋さんには、もっとおもしろい作品が並んでいる。
また、会場の各出版社も、来場者への販売目的の行為が目につくようになり、新しくユニークな作品の提案が見あたらなかった。古本屋さんにあるような本まで並べている始末。出版界の沈滞が、開発意欲にまで影響を及ぼしているようだ。
●絵本コンクールから、目についた作品を紹介します。
作者名は、上から順に
①Annalisa Bollini(イタリア)刺繍で描いている
②Daniele Castellano(イタリア)
③Mira Gysi(スイス)
④Juan Palomino(メキシコ)
⑤Veronica Ruffato(イタリア)
⑥Bruna Valls(スペイン)