ヨーロッパの一流イラストレータ イタリア、フランス、ベルギー、ドイツで活躍中のアーティストを紹介
   
 

絶版で探していた絵本を、フランスの古書店で見つけました

| 2017年08月24日 10:36 | 吉村正臣 |

Wiebke Oeser ヴィープケ・エーゼル(ドイツ)

Les voiliers de Valérie
ヴァレリーの午後

Les voiliers表紙700

フランス語 翻訳付
出版社: Casterman

ヴィープケ・エーゼル(1967年生まれ)はドイツ出身のイラストレーター。ドイツのハノーヴァーとカッセル、さらにマドリードでグラフィックデザインを学びました。1997年、はじめて出版した絵本<Bertas Boote>が、ドイツのオルデンブルク児童・青少年文学賞、トロイスドルフ絵本賞、世界で最も美しい本コンクール銅賞に輝き、絵本作家として注目を集めます。2001年には絵本<Wo steckt Pepe?>で、ボローニャ・ラガッツィ賞を受賞。ニカラグアやボリヴィアなど、南米での生活が長い作家です。

主人公のヴァレリーは、海が大好きな女の子。浜辺で拾ったものを使い、小さなヨットを組み立てます。さっそく海に浮かべてみます。何もかもうまくいくと、退屈になるヴァレリー。ところが、そのあとちょっとした事件が起こり、ヴァレリーの一日は台なしに。でもそこでくじけないのがヴァレリー。さまざまなことに挑戦する、ものづくりが大好きな女の子の姿がたくましく感じられます。

とても元気なイラスト。主人公の女の子、その周囲、部屋や海や、クジラ・・・どれも堂々と描かれています。黒の細いペンでグイグイ下書きを、クレヨンそれに絵の具で描いていきます。一見、勢いだけで描いているようですが、なかなか上手な人です。例えば、少女が机や椅子にのっていますが、机や椅子がしっかりと体重を支え。冷蔵庫や瓶、缶のボリュームがしっかりと表現できています。何より画面いっぱいに描いているのが、よいですね。

≪翻訳の一部≫  翻訳:泉 りき

海岸で拾った木ぎれ、バーベキューに使った串、布ぎれを材料に、その朝ヴァレリーは、七つの小さな帆船を組み立てました。
できあがった帆船は、それぞれ役割がありました。いちばん危なそうなのは、ガイコツの旗がついた海賊の船です。
ヴァレリーの船は、ちゃんと海に浮かぶでしょうか。
海は静かで、風もありません。揺れることも、転覆することもなく、船はみなゆったり浮かんでいます。こううまくいくと、ヴァレリーは楽しくなくなってきました。と、そのとき。
巨大な魚が姿を現したのです。すると動き出した海賊の船が、大きく開いた魚に飲み込まれ、消えてしまいました。

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